キャラクター&ストーリー

  •  剣 美親
  •  揺音 玉姫
  •  クロエ・マクスウェル
  •  五六八 葵
  •  揺音 聖那
  •  アシュリー・ブラッドベリ
  •  ジークハルト・クラウス
  •  当麻芽路子
  •  明日葉 学
  •  オルガ・ブレイクチャイルド
  •  七星 縁
  •  ヴェロニカ・アナンコ
  •  ジゼル・サンダース
  •  ニーナ・アレクサンドロヴナ
  •  リオネス・エリストラートヴァ
  •  京橋万博
  •  橘 弥生
  •  森ヶ谷 夕子
森ヶ谷 夕子
森ヶ谷 夕子もりがや ゆうこ
性別 女性
年齢 -
身長/cm 160
体重/kg 52
血液型 A型
生年月日 6月17日
好きなもの 料理、お茶(紅茶)、綺麗なところ、写真
嫌いなもの 虫、汚いところ

6年Sクラス所属。
ピラリ学園の4つの寮の一つである白樺寮の寮長。
寮生はみんな彼女を信頼しており、時折相談をうけることもある。

盟約者フォーリナー

  • ウェスタ

    ウェスタ

    他の世界の料理を学ぶため、セプトピアを訪れた際、参加した料理教室で夕子と出会う。そこで夕子と意気投合し、彼女と初めて盟約するフォーリナーとなる。

    トランス!

     森ヶ谷夕子 & ウェスタ

    森ヶ谷 夕子 & ウェスタ

    夕子が彼女と出会ったのは、今から2年ほど前のことになる。

    ピラリ学園の4年生になった夕子は、もっと料理のバリエーションを増やしたいと思い、
    休みの日を使ってオビヒロの料理教室に通うことにした。

    基礎は身についている自信があったので、ちょっと背伸びしてプロのシェフに習うコースを選択。
    二人一組になって授業を受けるのだが、その時同じ組になったのは夕子と同じぐらいの背格好で、
    柔らかい印象の若い女性だった。

    ウェスタ、と名乗ったその少女は、夕子よりも大人びた立ち振る舞いをしながらも、ちょっとした受け答えでころころ笑う表情はまるで年下の様でもある。不思議な人だった。

    「まずは野菜を、それぞれ指示した通りに包丁で切ってください。
    ここで大きさを揃えておかないと、火の通りがばらばらになりますからね、気を付けてください」
    講師の指示に従って野菜の皮をむき、指定した形に切っていく。
    輪切り、半月切り、銀杏切り。

    夕子の目から見ても、ウェスタの包丁使いはなかなかのものだ。
    ゴロゴロした形のジャガイモも、無駄を出さず丁寧に皮を剥いていく。

    「では炒めていきましょうか。フライパンは用意できていますね。
    今日は油通しをしない方法を教えます。
    油は少なめ、材料を入れたらすぐに弱火に。じっくり火を通していきましょう」

    フライパンをコンロに置いたウェスタは、両手を構えると、『えいっ』と小さく声をかけた。
    そのまま数秒。
    『・・・あ、失敗失敗。こっちでは力、使えないんだっけ』
    舌を出すその仕草は、あざといぐらいに可愛いものだったが―

    『夕子さん、わたし、このコンロって言うの?使い方、良くわからなくて。
    火の点け方、教えてくれない?』
    「ええ、もちろん・・・でもあなた、もしかして・・・」
    『あ、火が点いたわ! なんだか不思議ね、なでるだけで火が大きくなったり、小さくなったり。
    精霊さんのご機嫌を伺わなくていいから便利ね!』
    「・・・使者さんも、料理はするの?」
    『ええ、料理は得意中の得意。だってわたしは、竈の神だもの』
    「私も料理は大好き。嬉しいわ、そんな使者の人と出会えて。改めてこんにちは、ウェスタさん。
    私は森ヶ谷夕子。定理者育成機関ピラリ学園の4年生です」
    『始めまして、夕子。私はテトラヘヴンのウェスタ。竈の神ウェスタ。セプトピアのお料理、わたしに教えてくれる?』

    定理者の素質があると認められ、定理者育成機関・ピラリ学園に入学したものの、長らく盟約者が見つからなかった森ヶ谷夕子。
    それがこうして使者に巡り合い、料理という得意分野を通じて仲良くなり、あれよあれよという間に盟約する関係になったのだから、運命とは不思議なものだ。

    先生に言われるまま、Sクラスへ移動の手続きを進める彼女の部屋に、今日も騒がしい訪問者があった。
    「良かったじゃないか夕子!これで君も立派な定理者だ!」

    彼女は東瑞希。
    小学生の時からの幼馴染で、何かといつも自分を気にかけてくれる。
    「ええ、そうね、そうなんだけど・・・」
    「浮かない顔だね、何を心配しているんだい―
    はっ! そうか! 私としたことが気づかなかった!
    夕子、私とクラスが離れてしまうことに、君がこれほどまでに胸を痛めていよう、とは。
    ああ! そうだとも! この重大事! だが大丈夫。私はいついかなる時も心は君と共にある。
    なあに一言呼んでさえくれれば、授業中であろうがなんであろうが、私はすぐに駆け付け―」

    「クラスのことは、別に構わないの」
    「ええー」
    「それより、Sクラスになったら、戦闘訓練がある、でしょう?」
    「! ・・・夕子、君は・・・」

    視線を自分の手に落とし、少し震えているかの様な夕子。

    「ううん、わかっているの。
    戦闘訓練ではちゃんと、しーるど?って言うのがあって、私たちは怪我したりしないようになっている、って。でも万が一って事はないのかしら?」
    彼女のことをいつも見ていた瑞希には、わかっていた。
    夕子は、自分が傷つくのが怖いのではない。

    「万が一、万が一私のこの手が、人を傷つけ、怪我させてしまったらって思うと、どうしても・・・ね」
    思わず瑞希は、夕子の両手を手に取り、包むように握っていた。
    「夕子―」
    「こんな事じゃ、いけないわよね。
    定理者の先輩方は、今も世界のため、戦っているというのに。私も盟約者ができたのだから、すぐに戦えるようになって、皆を助けないといけないわ。なのに、ね」
    そう。つい先日も、トウキョウはナイエン区に強大な使者の襲来があり、ALCAは定理者の少年少女たちを動員し、なんとかその制圧に成功したと聞く。
    考えてみれば、ウェスタがトランスジャックで人を襲うような使者でなかったのも、実に幸運なことなのだ。

    ほどなく、夕子はSクラスに移動。
    危惧していた戦闘訓練では、残念ながら予想通りの状況となっていた。
    『夕子、少しは攻撃しないと。いえ、攻撃するフリだけでもしないと―』
    「わかってる、わかってる、けど・・・」

    ウェスタの能力は、二つの錬金釜を使い、様々なものを産み出す能力だ。
    竈の神の由来通り、産み出せるものは家庭の台所にあるようなものが中心になる。
    正直、人を害する武器の類を産み出すのは、ちょっと苦手だ。
    でも物は使いよう。
    家庭にある包丁だって十分凶器になりえるし、鍋に油をたたえて熱すればいくらでも恐ろしい使い方ができるだろう。
    ・・・それが、できない。

    「え、ええ~い」
    本人は必死、だがどう見てもへっぴり腰で振り下ろされた箒が、あえなく空を斬る。
    対戦するクラスメートも済まなそうに放つ光弾が、夕子の最後の防御シールドをあっさり破壊して、今日の戦闘訓練は終わった。

    『ごめんなさい夕子、私がもう少し、戦いに向いた能力を持っていれば』
    「いいえウェスタ、それが原因じゃないことは、一番私が知っているわ」
    戦闘訓練後は、いつもこんな風に反省大会になってしまう。
    原因ははっきりしている。
    本人もウェスタも、教える担任やクラスメートたちも、その理由はわかりきっている。
    だが誰がこの優しい少女に言えるだろう。

    ―他人を傷つける覚悟をしろ、などと。

    それが言えぬまま、時間が過ぎていく。
    世界は今日も、悪意ある使者の出現を恐れている。
    Sクラスの中でも、成績優秀と認められた生徒がALCAに仮配属となった。
    人々を守るため、戦いに行くのだ。

    「・・・ウェスタ、手伝ってくれるかしら」
    『ええ、夕子。せめて、楽しみましょう』

    お別れのパーティー。
    寮の台所を借りた夕子は、こっそりウェスタと合体。竈の神の全力を使い、トランスリミットぎりぎりまで、精魂込めて美味しい料理を作ってふるまった。
    「こんな事しか」
    『私たちには、できないから』
    でもそんな二人を、学園の皆は誰も責めなかった。
    皆の気持ちを代弁し瑞希が言う。
    「いいじゃないか、戦うのが嫌いな定理者と使者がいたって。
    私は好きだな、そういうの」
    「ありがとう、瑞希」

    あの日から、もうかなり経った。
    先輩定理者たちと使者たちの努力により、悪意ある使者襲来の恐怖は去り、世の中は平和になった。
    生徒会選挙を圧倒的大差で制した瑞希は、宣言通り生徒会を私物化。
    思いつくまま、規則の改正やら突発イベントの主催やらで度々学園を騒がせているが、そのいずれもがこの学園の生徒たちを楽しませているのだから、生徒の支持は熱烈だ。

    副会長に指名された夕子は、まさかウェスタの錬金釜で「ハリセン」を錬金することになるとは思わなかったが、これが便利で使い減りしないものだから度々役立っている。
    瑞希の勧めもあって、白樺寮の寮長も引き受けた。
    寮に入った子の中には、初めて親元を離れ、不安のあまり泣きそうな子もいた。
    夕子は台所を借りると、ウェスタの力も借りてお菓子を作り、歓迎のパーティーを開いた。
    笑顔を取り戻した少女たちを見て、夕子も、そしてウェスタも、心から幸せを感じたものだ。

    再び季節は廻り、春。
    学園は、また新たな定理者のひなたちを迎える。
    相変わらず戦闘訓練の成績はさっぱりだが、今夜のおやつとそれを食べるみんなの笑顔を想像するだけで、夕子は今日も幸せだ。

    「ウェスタ、今日も手伝ってもらえるかしら?」
    『ええ夕子、わたしの鍋をあなたに預けるわ』

    宙を舞い光り輝く錬金釜。
    武器を産むのは苦手だけれど、笑顔を産むのは、ちょっと自信がある。

    定理者のカード 使者のカード 合理体のカード

    閉じる
  • side_anime
  • side_wataraku2
  • side_comic
  • side_column
  • side_movie
  • side_radio