キャラクター&ストーリー

  •  剣 美親
  •  揺音 玉姫
  •  クロエ・マクスウェル
  •  五六八 葵
  •  揺音 聖那
  •  アシュリー・ブラッドベリ
  •  ジークハルト・クラウス
  •  当麻芽路子
  •  明日葉 学
  •  オルガ・ブレイクチャイルド
  •  七星 縁
  •  ヴェロニカ・アナンコ
  •  ジゼル・サンダース
  •  ニーナ・アレクサンドロヴナ
  •  リオネス・エリストラートヴァ
  •  京橋万博
  •  橘 弥生
  •  森ヶ谷 夕子
  •  小湊くらら
小湊くらら
小湊くらら こみなと くらら
性別 女性
年齢 -
身長/cm 160
体重/kg 45
血液型 AB型
生年月日 6月30日
好きなもの イチゴ
嫌いなもの めんどくさいこと

テンションにむらっけのある気分屋。
面白そうなことや自分が興味があることに対してはテンションが高い。
気が向かなかったり興味がないものに対しては
まったくやる気を出さない。

流行りのものについては超情報通。
通信端末を常にいじくっているタイプ

ロジカリストとしてのポテンシャルは高く、うまく使者とかみ合えばとても優秀。
見た目的に損をするタイプだけど、根はいい子。
家族だけでなく、友達など信頼関係が出来た人をすごく大切にする。

盟約者フォーリナー

  • 玉風

    玉風

    ジスフィアの風神として、天候を司っている。
    物腰柔らかで、言葉遣いも丁寧だが、遊びで竜巻を起こしたり雨を降らせたりする。見た目にそぐわずけっこう過激。
    雷神の鳴神とは双子の姉妹。

    トランス!

     小湊 くらら & 玉風【前編】

    小湊 くらら & 玉風【前編】

    「小湊くーん! やっと連絡ついた! 今ドコ? 無事なの?」
    「うん、ダイジョブだよ。いま? んとねー シンキョーゴクの方ぶらぶらしてるー」
    「無事ならよし。
    で、そろそろどうするか、決めた?」
    「んー まだ。そのうち、決める」
    「だからそのうち、っていつだよ、おい、おーいー!」
    まだしゃべり続けているケータイをプチっと切って。
    キョウトの女子高生小湊くららは、鼻歌混じりに散歩を再開する。

    玉風と鳴神と呼ばれる、ジスフィアの風神と雷神によるトランスジャック事件が起きて数日。
    幸い被害が大きく広がる前に、二人の使者はALCAキョウト支局の活躍によって撃退されていた。
    街は平穏を取り戻し、暴風や稲妻の直撃によって破損した建物や施設についても、急ピッチで修復が進んでいる。
    なにより、逆理領域に捕らわれた人々の逆理病が、ナイエン支局から派遣された揺音玉姫によって素早く治療されたことが大きい。

    まだ、当の使者二人の身柄は確保できていない。
    未だこのキョウトの何処かに、潜んでいるかもしれない。
    適応体になりこの世界の人々や生物に紛れ込んだ使者は、非常に見つけにくいのが実情だ。
    何しろ見た目は、この世界の人間となんら見分けがつかないのだから。

    とはいえ、まだ捕まらない使者たちを恐れて家に閉じこもっているほど、キョウトの人々は臆病ではない。
    あしざまに言えば「慣れた」というところだが、またあの2体が暴れてもALCAがなんとかしてくれる。そんな信頼も、あるのだ。

    というわけで。
    営業を再開した商店街の一角を、くららはだらだらと歩いていた。
    手に持っているのは、さきほど列に並んで買ってみたドフィノワ。
    旬のくるみをたっぷり使った焼き菓子で、外側のサブレのさくさく加減と内側のキャラメルとくるみのこってりした甘さがたまらない。
    「これヤバイ。わかるー!」
    歩きながら、手づかみも構わず、むしゃむしゃと食べる。
    そんな彼女の爪は、それぞれの指を別々の色で染めたネイルでキラキラ輝いている。
    ネットで観たデザインで気に入ったものを即採用、今日は早起きしてネイルしてきたのだ。
    普段は学校の規則があるから、うっすらピンクのネイルでキメているが休みの日ぐらいはばっちり派手派手にしたい。

    (・・・いや、ガッコ―行かないなら、毎日ネイルしてもいーのかなー)

    ひと月ほど前。
    定期の健康診断といっしょに受けさせられた、定理者の適性検査で、非常に高い適正値を示したくららは、ホッカイドウのピラリ学園へ転校し、定理者としての才能を伸ばしていくことを強く勧められた。
    現在、以前の様な強制招集こそ行われていないものの。
    定理者の才能はやはり特別な才能であり、世の中にその力を役立てていくことを、周囲からかなり期待される。
    「以前と違って、今は命がけで戦ったりとかはないんだろう?
    これで将来も安心じゃないか?」
    と両親や進路相談の先生も喜んでくれた。

    ・・・だけど。
    だけど、くららはイヤだったのだ。
    いつも学校帰りにだべる友達たちと、別れるのが。
    くっだらない事をあれこれ喋りながら、流行りのスイーツを食べ歩いたり、互いのファッションにあれこれケチつけながらも笑いあう、あの時間をなくすのが。

    パパとママのことは好きだけど、ああもあからさまに「良かったね!」「でかした!」みたいな目で見られると、ツライ。
    だからこの間、大好きなバァチャンの所に相談した。
    バァチャンは苺農家を切り盛りして、ジイチャンが腰を悪くした後もしっかり働いてパパを育てて大学に入れたという、小湊家のビッグマザーだ。パパもママも頭が上がらない。
    でもくららにはとっても優しくて(でも悪い事したり約束を破るとチョー怖い)若いころはすっごい美人で服のセンスもイケてる、憧れのバァチャンなのだ。
    バァチャンは一言、

    「くららの好きにさせたらええ」

    でみんなを黙らせた。サスガ。
    バァチャンのお墨付きを得たくららは、自分でALCAのキョウト支局に行き、
    「キョウトは離れたくない、友達とも別れたくない。
    通いでいいなら、すぐここで働いてあげる」
    と啖呵を切った。
    定理者のリーダー、とか紹介されたお兄さんが、優しそうな表情を白黒させると、どうしよう、こうしよう、いやルールが?規則が?でもでも? とアタフタするのは見て面白かった。
    でも局長代理の平、とかいうオジサンが出てくると、オジサンは、顔は笑顔だったけど―
    「バイト感覚なら、学校へ帰っていいよ」
    とぴしゃり言った。
    その後、定理者としてALCAに務めた場合の、いろいろな仕事について説明を受けた。
    どちらかというと、軍隊というよりは警察や消防、救急に近い仕事をしていること。
    また、異世界の使者との平和的な共存や、世界の仕組みについての研究も、ALCAの大事な仕事であること。
    「異世界の使者とも、友達になるの?」
    「そう、仲良くなれる奴とは仲良くするさ」
    そういうと、おっきな烏が部屋の中に飛んできて、傍の止まり木につかまりカァと鳴いた。
    ちょっとびっくり。
    「確かに今世界は平和だし、命のやり取りなんてしないかもしれない。
    でも、いざという時、やはり矢面に立つのは僕たちだ。
    覚悟がない子は、いらないな~」
    くららにしては珍しく、ぱっと返事ができなくて。
    連絡先だけ教えて、その日は家に帰った。

    あれからしばらく。
    時々、オジサンからは電話がかかってくるが、なかなか返事ができないでいる。
    家族とも友達とも別れて、ホッカイドウに行くのか。
    学校には行けなくなるみたいだけど、キョウトに残り、定理者として働くのか。
    あるいは、全部忘れてしまうか。

    ぐうううう

    と、突然、派手にお腹の鳴る音が聞こえた。
    思わず自分のお腹を押さえるが、さっきお菓子も食べたし、そこまでお腹が空いているわけではない。

    ・・・では、誰?

    見れば。
    道端に二人の少女が座り込んでいる。
    ぱっと見たところ、自分と同じ年恰好の二人。
    顔はけっこうきりっとした美人系で、二人ともよく似ている。姉妹か?
    (・・・むねおっきー)
    出るところ出てひっこむとこ引っ込んだ、グラビアアイドルか?って感じのスタイルは正直うらやましい。
    そして目を引くのが髪の毛の色。
    どこで染めたんだか、ひとりは金髪にちかいすこしくすんだ黄色。
    もうひとりは空の色みたいな青になっている。
    (・・・コスプレってやつ? なんかイベントあんの?)
    思わず頭の中にハテナが飛び回るくららの目の前で。

    ぐうううう

    またお腹の音が鳴り、黄色の少女がお腹を押さえて
    『腹減ったあああああ』
    すると青色の少女の方はそれをとがめて、
    『ちょっとなる、恥ずかしいわよ』
    『だーって腹減ったンだからしょーがねーだろー!』

    ぐうううう

    う、とうめいて今度は青色の少女がお腹を押さえる。
    『ほらみろ、たまだって腹減ってンじゃねーか!』
    『わ、私は鳴ってない。ごろごろ鳴るなんて、なるじゃあるまいし』
    『んだとー!
    -っておい。お前、見てんじゃねーよ』
    なる、と呼ばれた黄色の少女、鳴神がくいと目尻を吊りあげてこちらをにらむ。
    たま、と呼ばれた青色の少女、玉風も少し垂れ気味の目を細めるようにねめつける。
    その視線と表情の圧に対し。

    「ん」

    くららは左手の紙袋をぐいと突き出した。まだドフィノワが残っている。
    『な、なんだよ!』
    反射的に声を荒げる鳴神を手で制しながら、玉風は
    『それ、私たちに?』
    「だって、お腹空いてるんでしょー?」
    確かに、その紙袋からは甘く美味しそうな匂いがただよっている。
    「だから、あげる」
    『-ホントだな? 嘘じゃないな?』
    『ちょっと、なる?』
    止める暇もあればこそ、鳴神は紙袋をひったくるように奪うと、中に入っていた焼き菓子にかぶりついた。
    『んぐんぐんぐ・・・うめー!! たま、これすげーうめー!!!』
    『ちょっとあなた、はしたないわよ。仮にもジスフィアの神格たる者が』
    『たまも食えよ、ほらほら』
    『え、う、うん・・・ あら、確かにこれは・・・』
    あの土壇場の逃走劇から、丸二日。
    この世界のことなど何も知らない二人は、自分たちをこの世界に呼び寄せた「あの男」を探すも出会えず連絡もつけられず。
    うるさい音(サイレン、というらしい)を鳴らしながら街を走り回る車と、
    厳めしい制服の男たちが自分たちを探して見つけて捕まえようとしている気がして。
    ろくに食べることも眠ることもできず、逃げ回っていたのだ。

    (こんなはずじゃなかったのに)
    (あたしたちは、上の神さまから言われた通りに雷を落としたり風を吹かせたりするのに飽き飽きしてた)
    (そしたら「あの男」が手紙を寄こしてきた。
    セプトピア。
    この世界に来たら、なんでも好きなように遊べる)
    (自分のちからを好きにしていい。
    そうして遊んでいたら、次々楽しい遊び相手も現れて、もっともっと楽しくなる!)

    そう、こんなはずじゃなかったのに。
    お腹に甘いお菓子が入って少し落ち着いたからだろうか。
    目尻から熱いものが落ちる。
    「ちょっとなる・・・」
    玉風が布でこちらの顔をぬぐおうとするのを
    「な、泣いてない。泣いてないし!たまだって!」
    みれば、玉風の顔もちょっとぐしゃっとなっていた。
    これは大泣きする前兆だ。

    ―すると
    「ゴハン、食べにいこ」
    『『え?』』
    いつのまにか、くららが二人のそばに来ている。
    腰を落とし、そのまま二人の肩に手を回すと、肩を抱くようにしながら顔をくっつけてきた。
    「今回はぁ、あたしの、おごり。
    だから、ゴハン、食べよう」
    そして、ぎゅっと、腕に力をこめてきた。
    「あたし、ヤなんだ。人が泣いてんの。
    あたしまでオチる感じするんだ。
    だからさー
    がーっと食べて、
    ぱーっとやって、
    アゲてこ?
    ぶわーっと。ね?」
    正直、くららの言葉の意味はイマイチわからないとこもあるが、
    彼女の言いたいことは、わかった。
    『なるぅ』
    『たまぁ』
    「ばか、あたしも貰い泣きするじゃん、やめてよぅ」
    何故だかわからないが、後から後から涙が出るので。
    鳴神と玉風、そしてくららは、恥ずかしくも道端で、
    3人抱き合いながら、わんわん泣いた。おんおん泣いた。

    その後、ドスバーガーとファミレスとカラオケをハシゴした3人。
    鳴神も玉風も、自分たちが異世界から来た事や、元の世界で退屈していたこと、
    「あの男」の言うまま、この世界にきて遊ぼうとした事などを自分から語りだした。
    擬音混じりで勢い込んで喋る鳴神と、こぼれ落ちる話を拾う様に喋る玉風が面白かった。
    くららの今月の小遣いは見事空っぽになってしまったが、まぁいいかな、と思った。

    「・・・ねぇ、定理者になったら、あんた達ともなれるかな。
    -友達に」

    くらら×鳴神編(後編)に続く

    定理者のカード 使者のカード 合理体のカード

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